2015年10月 新聞掲載
「公社団地をシェアハウスに」「 住まい方の検証 神戸大学と」に掲載されました。
9月下旬、神戸市とすまいまちづくり公社が公募した「若年世代も団地クリエイティブ・ライフ!〜新しい!楽しい!すまい方〜」提案募集の事業者が決定した。同事業は、公社が管理する鶴甲団地の4住戸を、シェアハウスを含めた新しい賃貸形式で再生することにより、若い世代の入居促進を図ろうとするものだ。
選ばれたのは、兵庫県明石市を中心にシェアハウス運営を手掛けるフロッグハウス で、4住戸のうち2住戸をシェアハウス、残り2住戸をカスタムイズ賃貸として改修するプランを提案した。シェアハウスプランで特徴的なのは共用スペースだ。既存のバルコニーの位置に、広いデッキスペースを設けることにより地域に解放した憩いの場とした。また、カスタムイズ賃貸の住戸では同社が提唱する「おこのみ賃貸」を採用した。おこのみ賃貸とは、空間の7割を同社がリノベーションによりつくりあげ、残り3割を入居者がDIYしながら自分好みのテイストに仕上げていくというもの。入居者は壁紙や床、間取りを選ぶことができる。
10月2日、公社では同事業提案の実施に先駆け、入居者のターゲット層と合致する神戸大学の学生に向けて、事業者からのプレゼンテーション、提案プランについての検討、意見交換を実施した。学生からは、防犯面や収納面での不安のほか、映画やBBQ、地域サークル活動の場、小学生が気軽に立ち寄れる場所など共有スペースの使い方について多くの提案がなされた。フロッグハウス 代表清水大介氏は「今回のリノベーションの予算は4住戸で600万円。そのため、できるだけ既存のものを使用し、床面積にカウントされないウッドデッキを大きくすることで広い共有スペースを設けました。厳しいものを含めて今回出た意見を参考にしながら、よりいいものを作っていきたい」と語った。
今後は、引き続き学生も参加しながらDIYワークショップを実施し、12月下旬の完成を目指すという。